概要: ライドシェアリングやピア・ツー・ピア融資から、暗号通貨、ゲノム編集、自動運転車、生成AIに至るまで、新興市場を創出するイノベーションは正式な規制が形成されるスピードをしのぐという特徴を持つ。これまでの研究は既存企業が、既存の規制当局や規制と最も有利に関係を持ちうることに対して重要な見解を提供してきたが、他方で、市場が形成されていない新興市場における市場創出者たちが、まだ適用不可能な、あるいは存在さえしない規制に向き合い、規制の正当性を求めていることについてはあまり知られていない。当研究では、特にルールが設定されていないがゆえにある「裁量の余地」において、市場創出者に対して、「プッシュ戦略(規制当局への直接的関与)」と「プル戦略(顧客支持者を介して、規制当局との間接的関与)」という二つの規制関与のオプションを識別・比較・対比する理論的枠組みを展開する。両戦略の相対的な利点やトレードオフを検討し、特にこれら2つの戦略の間に存在し得る代替的(すなわち、相補的、中立的、競合的)相互依存関
係の重要性に焦点を当てる。さらに、規制関与のダイナミクスという概念を導入し、市場創出者が時間の経過とともに、プッシュ戦略とプル戦略をどのように、そしてなぜ使い分けるのかという問いに応えるため、理論モデルを拡張する。
<モデレーター>
飯塚倫子 政策研究大学院大学教授
<備考 >・本セミナーは対面/オンラインのハイブリッド形式で行います。
・対面参加をご希望の場合、席に限りがあるため、先着20名様までとなります。
20名を超えた場合は、オンライン参加をお願いする場合もございます。
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<申し込み> 次の登録フォームから7月8日(火)17時までにお申し込みください
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