<概要>
本講演では、科学計量学、科学技術政策研究、リサーチ・インテリジェンスといった領域における研究を支えるために設計された大規模オープン学術ナレッジグラフ OpenAIRE Graph を紹介する。まず、OpenAIREの概要とOpenAIRE Graphの開発の経緯を説明し、データモデル、データ集約(アグリゲーション)のワークフロー、オープンサイエンス原則を重視した設計・運用方針といった特徴を概観する。OpenAIRE Graphは、論文、研究データ、ソフトウェア等の研究成果に加え、著者、研究機関、研究プロジェクト、資金情報などを、明示的なセマンティック関係によって相互に結び付けた、構造化され意味付けされたメタデータを提供する。この統合的な構造により、研究活動の動態分析、研究資金の流れの可視化、共同研究ネットワークの把握、学術的インパクトの評価、さらにはオープンサイエンスの進展状況のモニタリングといった高度な分析が可能となる。最後に、OpenAIRE Graphを活用した具体的な実践事例および分析例を紹介し、研究評価、研究モニタリング、戦略的意思決定を支える オープンな研究情報基盤 としての役割を示す。