講演者 | 上山 隆大 氏(慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス 総合政策学部教授) |
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日時 | 2013年09月03日(火) 18:00〜20:00 |
場所 | 政策研究大学院大学 1階 会議室1A (東京都港区六本木7-22-1)( アクセス) |
主催 | 政策研究大学院大学科学技術イノベーション政策プログラム(GIST) |
言語 | 日本語 |
資料 | 発表資料 (1.1M) |
1980年代に入って、世界の科学技術政策は大きな転換点を迎えた。その動きを主導したのは言うまでもなくアメリカである。1980年のバイドール法に代表されるプロパテント政策や知的財産制度の変革、大学から企業への技術移転の重視、ナショナル・イノベーション・システムの理論的先鋭化、大学発ベンチャーの促進などの政策が90年代のアメリカを支えたことは周知の通りである。翻って、90年代の末期からやっとその路線の踏襲を決意した日本の政策的成果は、行政当局が意図したレベルに達しているとは言い難い。それは何故なのだろうか?このセミナーでは、その齟齬の原因の一つを高等教育政策と科学技術政策の超え難い乖離にあると考え、その視点からアメリカの過去の経験を読み直したい。この両者が密接に結びついている実態を概観するとともに、科学技術イノベーションを推進する「アクター」としての大学の活動が、国家戦略に明確に組み込まれていることを、議会での公聴会の議論やフォード財団の資料などを利用して提示したい。