講演者 | 日本銀行金融研究所 所長 副島 豊 氏 |
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日時 | 2023年4月25日(火)18時00分~19時30分 (開場:17時30分) |
場所 | 政策研究大学院大学(GRIPS) 5階 講義室M |
主催 | GRIPS 科学技術イノベーション政策プログラム(GIST) |
言語 | 日本語 |
参加費 | 無料(事前登録制) |
概要:
デジタル社会の到来はあらゆる企業のITカンパニー化を加速させ、ビジネスモデルの革新を迫っている。金融機関や中央銀行も例外ではなく、これが中銀DXの世界的なムーブメントを引き起こしている。講演では、BISが世界各地の中銀とジョイントでイノベーションハブを立ち上げ、そこでCBDCやSupTech/RegTech、グリーンファイナンスや新しい市場インフラの創造にチャレンジしている事例を紹介する。後半では、その中からCBDCを取り上げ、民間デジタル通貨やステーブルコインの登場と合わせて、通貨システムのリノベーションに繋がっていく可能性について言及する。その際、あまり知られていない決済インフラの現状や、明治期に現代の通貨システム、銀行システム、決済インフラが形成されてきた経緯とあわせて、マネーとは何か、それがどう変わろうとしているのかを解説する。
講演者略歴:
2021年9月より日本銀行金融研究所所長。1990年に日本銀行に入行し、金融研究所や金融市場局、金融機構局、決済機構局、調査統計局、フランクフルト事務所、支店などで、リスク計量クオンツ業務、市場分析、マクロプルーデンス、決済システム解析や規制・制度のデザイン、景気・経済調査に従事。90年代よりAIを活用した調査やビッグデータ解析、ネットワーク分析、シミュレーション分析、GIS、テキスト解析など多様な手法を中央銀行リサーチに導入し、多くの部署のリサーチフロンティアを拡げてきた。金融規制策定や市場モニタリング、CBDC等に関する国際会議体などにも参加。このほか学界活動、論文執筆、大学講義も行っている。日銀のフラッグシップレポートの一つである金融システムレポートやマーケットレビュー(日銀レビューの前身)の創刊に携わった。